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ナイトスポーツ中村です。
こんにちは。
▼rx-wさん:
>こんにちは。お忙しい中、いつも丁寧なご回答で助かっております。
>今回、冷却系、吸気温について教えていただきたく投稿いたしました。
>
>夏にむけて、FDの冷却系、吸気音対策を強化したいと考えています。そこで御社の経験から教えていただきたいのですが、Vマウントが開発されるまでは、ターボ車の吸気温対策はどこのショップも、前置きインタークラーで吸気温対策をしていたと思いますが、FDの場合、純正ラジエターだと水温が厳しくなりますよね。
>しかし、銅やアルミの3層ラジエターだと、しっかり水温は安定してくれるのでしょか?
>予算の関係から「銅3層ラジエター、トラスト前置きインタークラー、75℃サーモスタット、ファンコントローラー」を装着しようと考えています。
>走るステージは、街乗りと峠でサーキットは、滅多にいきません。
>御社の豊富な経験からお願いいたします。
街中の走行なら水温が上がったときに減速すればいいのですから、水温計を見ながら理解して走ればそれでもOKですよ。
でも前置きにすると水温は厳しいことは確かなので、できるだけの対策は必要ですね。まずファンコントローラーで100度になる前からファンをまわしてください。90度ぐらいがお奨めです。
次にローテンプサーモですが、それは意味がありませんのでお奨めしません。
ローテンプとは低い温度でサーモが開くわけですが、それは開き始めのほんのわずかな時間稼ぎでしかありません。水温が80度を超えたら条件は同じです。むしろ冬に水温が80度以下になったら、冷間補正が入って不調になりますよ。ノーマルのまま使ってください。
問題はラジエターですね。ラジエターはコアーの厚みを増やしてカロリーを増やす必要があります。しかし厚いコアーのラジエターは流量の大きな高い回転の場合は有効なのですが、低回転で水流が遅くなったときが問題です。遅いとコアーの全面を使わずに、一部だけしか流れないことがあります。コアーが厚い分だけ横に広がらずに、前後で流れてしまうのです。温度センサーを各部につけて測定するとわかりますが、高い温度の部分や低い温度の部分ができて、結果的に水温が下がりません。つまり渋滞でノーマルラジエターよりも水温が上がってしまうのです。このことを解消する方法が3ターン(三循環)方式です。コアーを3分割させて、いやでも水流がコアーの全面を流れるようにするのです。つまり細長いラジエターを折り曲げているようなものにするのです。
これによって低速でも温度が純正より下がります。
弊社のラジエターはV用でも普通のタイプでもそのようにしています。
銅で作られるときに循環方法を指定して作ると良いですよ。
不明な点がありましたら、遠慮なくご連絡ください。
中村
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