|
ナイトスポーツ中村です。
こんにちは。
▼壱岐さん:
>いつもお世話になってます。
>
>ローターのランド加工とは、どの部分を加工されるのですか?
>また、どの様な意味があるのか、教えてください
>よろしくお願い致します。
REエンジンは高回転をハイパワーで運転すると、エキセンがたわむのと、ローターを規制するギアーが片もちのために、ローターが横に振れながら回転します。
そうなると中心から最も遠い部分(コーナーシールの部分)がサイドハウジングに干渉することがあるのです。大きく干渉すると、サイドシールが破損したり、サードハウジングに傷が付いたりします。もちろんそのような状況はエンジン破損と呼びますね。
ローターはノーマルでも横揺れをした場合に備えて、ローターの中心部分の側面にランドという出っ張りがあります。片側はインターナルギアーがそうです。反対側はオイルシールの内側の部分でドーナッツのような形状の部分です。
そこがローターの他の部分よりもすこし出っ張っていて、そこでローラーがサイドハウジングに干渉しないように抑制しているのです。
でもパワーがもっと上がりエキセンのたわみがノーマルより大きくなった場合は、ノーマルのランドの高さでは干渉が止まりません。
スポーツキットのローター(レース専用のローターで市販されていません)の場合は、ノーマルに比べてランドが1/10mmほど高くできています。そうやって9000rpm300馬力のペリのエンジンは安全にレースが可能になるのです。
純正のローターで干渉を防ぐためにランドを増やしたいのですが、すでに切削されているローターのランドを増やすことはできませんから、逆に干渉するローターの場所を切削して干渉を防ぐ加工をしています。それがノーマルローターに対するランド加工です。
ハイパワーの高回転用ですから、パワーが上がっていない場合は無意味です。
さらに切削することによって、燃焼ガスの抜けが多くなりますから、必要の無いエンジンにはお奨めしません。
不明な点がありましたら、遠慮なくご連絡ください。
中村
|
|